成功不可避の設計思考(@東京 影山勝巳 ストレングス経営)

ゼニアのスーツを着た影山

設計思考の定義は、

「成功不可避な仕組みを設計して作り、それを実践すること」

である。

 

昨年(2017年)のこと。

 

私はそのころ70日間ダイエットに取り組んでいた。

 

(今やっているような肉体改造ではない。あくまで体重を減らすだけのダイエット)

 

期間も終盤にさしかかった頃、さらに揺るぎない結果を出すためのある作戦を思いついた。

 

名付けて「おねだり作戦」。

 

ダイエットに成功したら、私の師匠である平秀信先生にゼニアのフルオーダースーツを買ってもらう、という作戦である。

 

しかし、これは単なるおねだりではない。

 

普通、自分の師匠にこのようなおねだりをすることは心理的に大きなバリアーがある。

 

しかし、私は絶対に達成したいと思っているので、意を決して平先生にお願いをした。

 

「ダイエットの目標を達成したら、ゼニアのオーダースーツをボクにください」

 

平先生の返事は、文字にするとたった3文字だった。

 

「いいよ」

 

この話は、これでハッピー!といったものではない。

 

今回、銀座スプレーモの清水さんのお店でお願いしようと考えたのだが、もし私がダイエットに失敗したら、オ-ダーをキャンセルしなくてはいけない。

 

清水さんのお店のゼニアのフルオーダースーツは13万円以上する。

 

その売上がなくなってしまうわけだから、清水さんに大迷惑がかかってしまう。

 

だから是が非でも成功させなくてはいけない。

 

このような状況に自分を追い込んだのである。

 

これが設計思考である。

 

こうして、銀座のお店でオーダースーツを平先生につくっていただけることになった。

 

でも、それだけでは申し訳ない。

自分のできる範囲で何か恩返しがしたい。

 

私には、平先生にオーダースーツをプレゼントする度量はないけれども、オーダーシャツならプレゼントできる。

 

そんな時、ファクトリエというアパレルメーカーの山田社長の本が

目に入った。

 

アパレル製品の製造が、コストの安い海外にシフトした現在、世界から絶賛されるメイドインジャパンがまさに失われようとしている。

 

ファクトリエのミッションは、世界から評価される“メイドインジャパン”の復活をめざすこと。

 

山田社長は、高品質な技術力をもっている工場を日本中から探し出して、自社契約していった。

 

高品質な製品を作るので、当然ながらコストも高くなる。

 

そこを、工場から直接買取り、自社販売することで中間マージンをカットし、高級ブランド並の製品を手頃な価格で世の中に生み出すことに成功した。

 

今回、ファクトリエのような若い社長が率いる、若いエネルギーに満ちた会社の製品やサービスを、平先生と一緒に体験することは、私の意図することでもあった。

 

私は、ファクトリエのオーダーシャツを平先生にプレゼントすることを決めた。

 

冒頭にも書いたように、これは昨年の話。

 

結論から言うと、私のダイエットは成功し、平先生からゼニアのスーツを買っていただいた。

 

今ではこのゼニアのスーツは、私のビジネスにおける勝負服である。

 

また私は、ファクトリエのオーダーシャツを平先生にプレゼントできたのである。

 

設計思考恐るべし!

 

投稿日: 2018年8月27日KKC