ゾウとゾウ使いのお話 (@東京 影山勝巳 ストレングス経営)
『スイッチ! 「変われない」を変える方法』 (チップ ハース , ダン ハース 著、千葉 敏生 翻訳 ハヤカワ・ノンフィクション文庫 2016年)
この本に、象と象使いのたとえ話が出てきます。
象は「感情」のたとえです。象使いは「理性」のたとえです。
あなたが、何かの変化を起こそうとするときに、象と象使い、つまり感情と理性、この2つのシステムをうまく使わないと失敗してしまう、ということなのです。
象にまたがって手綱をつかむ象使いは、一見するとリーダーに見えます。
しかし、象使いの手綱さばきはとても不安定です。
象使いは、象と比べればはるかに小さいからです。
体重6トンの象と象使いが進む方向でもめれば、負けるのは象使いです。
象使いには全く勝ち目がありません。
あなたも心当たりがあると思います。
ダイエットで失敗するのは、まさにこのパターンです。
頭ではわかっているけれども、どうしても甘い物を食べてしまう。
お酒をたくさん飲んでしまう。
ダイエット期間中なのに、ラーメンや、うどんや、とんかつやカレーライスをついつい食べてしまう。
これらはすべて、理性が感情に負けてしまった結果です。
象使いが象に負けてしまうことと同じです。
象使いが良くて象が悪い、という話ではありません。
象使いにも象にもそれぞれ特徴があります。
その特徴をうまく活かすことが大切なのです。
象使いの強みは、長期的に考え、計画を練り、先を見据えることです。
でも、これらはすべて、象にとっては苦手なことばかりです。
象の強みは、豊かな感情です。
思いやり、共感、忠誠心。
子供を危害から守らなければという強い衝動。
自分を守ろうとするときの背筋が引き締まる感覚。
それらが象なのです。
さらに重要なのは、変化を起こそうとしている時、それを実行に移すのは象だと言うことです。
ダイエットという目標を掲げた時、その目標に向かって突き進むには、象のエネルギーと勢いが必要なのです。
象にやる気を与えるには、どうすれば良いのでしょうか?
ポイントは、感情に訴える、ということです。
理屈ではダメなのです。
私は、肉体改造する前に、自分のみっともない写真を撮りました。
お腹がポコッと出た写真です。
その写真を机の前に貼っていました。
これが、今の自分の本当の姿なのだ。
このみっともない姿の自分から、俺は変わるんだ。
この写真を見るたびに、私の感情が揺り動かされ、ダイエットのへ決意がゆるぎないものに変わっていきました。
もう一つ、これとは真逆の写真も準備しました。
それはロックミュージシャンのスティングの写真です。
彼の身体は、私の目標とする身体でした。
スラッとしていて、筋肉質。
いわゆる細マッチョと言う体型です。
私はスティングの写真を常に財布の中に忍ばせておきました。
時間のあるときに、その写真を見て、よしがんばるぞ、と思うわけです。
このような方法で、「感情」である象にやる気を与えていったのです。
あなたは、どのような方法で自分の象に、やる気を与えますか?
ぜひ考えて実行してみてください。
投稿日: 2018年8月23日KKC