あなたの会社の新人教育は間違っている(@東京 影山勝巳 人材育成 人材教育 人材開発 ストレングス経営)

笑顔の影山勝巳

ほとんどの企業は、間違った新人教育を行っています。私が見てきた企業では、 3つのパターンにわかれます。

 

1つ目のパターンは、全て現場に任せると言う教育のやり方です。いわゆるOJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニング中心の新人教育です。

 

現場で実戦的に仕事を学ばせるというのは、悪いことではありません。問題は教える側である現場の人たちが、教育の専門家ではないということなのです。そこにガイドラインはありません。後は現場の責任ですよ、任せましたよ、という人事部側の一種の責任逃れに見えます。

 

現場はビジネスのプロであっても、人材育成のプロではありません。つまり慣れていないことをやらされる、経験の乏しい事をやらされるわけわけです。

 

とはいっても、現場はこれまで、このようなやり方で、何人もの新人を使える社員にしてきたので、それなりの経験はあるわけです。ただしそのやり方が良いやり方なのか、正しいやり方なのか、効率的なやり方なのか、意味のあるやり方なのか、それらを検証して改善して行くようなことはやっていないわけです。採用した側、社長や人事部は、育てる責任は現場にあるというスタンスなのです。

 

2つ目のパターンは、新卒の社員についてはそれなりの新人教育を行っているが、中途社員に関しては何も行っていないというものです。やっている新人教育についても、必要だと思うこと、良いと思うことを、単純に教えれば良いという研修です。企業概要の説明をしました。会社の内容についてはすべて教えました。最低限のことはやりました。後は現場の仕事です。極端にいうとそんな考え方です。このような人事部や教育部門は、あくまで教えることがゴールであって、それを現場で生かして成果をあげるのは現場の仕事である、と考えているのです。

 

新人に対して、このような教育を行っているのはまだ良い方で、中途の社員に対しては、即戦力なのだからという理由で、人事部は一切関与せず、すぐに現場に任してしまうというやり方をとっています。つまり中途者に関しては、人材育成教育は一切やらないというスタンスです。

 

3つ目のパターンは、入り口の人事部門と現場とが事前に打ち合わせを行っていて、必要最低限の教育プログラムは人事部主導で実施しているという(内容はともかく)形式上は理想的なものです。

 

配属後も、採用部門、育成部門そして、現場の3つの部門が連絡を取り合って、新人がうまく育っているか、中途社員が力を発揮しているか、何かサポートは必要か、必要であれば実際にどのようなサポートをしていけばよいのか、チームで考えて育成していこう、というスタンスです。

 

パターン2と3の大きな違いは、パターン3は現場で成果を出すということにフォーカスしている部分にあります。パターン3では配属した後に順調に立ち上がってるかどうかチェックしています。何か問題はないか、どうすればもっと成長を促進できるか、つまり「点」ではなく「線」のプログラムがあるのです。

 

パターン2の会社でも、新卒社員教育に関しては「線」のプログラムでやってるところはそこそこあります。でも、それは十人以上採用してるところです。数人しか取らないようなところは、現場に任すパターン1のケースが多いようです。

 

投稿日: 2018年8月31日KKC